「もう取締役は3人でいいや」<br>衝撃の組織再編劇シーズン#2

「もう取締役は3人でいいや」
衝撃の組織再編劇シーズン#2

全社員を驚愕させた、あの事件から10余年。再び社内に激震が走る。オノコムの組織再編劇シーズン#2、ついに開幕!

<シーズン#1のあらすじ>

新社長に就任した小野は、硬直化した組織を解体してピラミッド型からフラット型へ再編。社員から反発の声も上がったが、支店を統合するなど、大胆な組織再編を断行。これにより、意思決定がスピードアップし、生産性が大幅に向上、過去最高の利益率を達成した。

<あれから10余年・・・>

大胆な組織改革から10数年の月日が過ぎる中、変化を受け入れて成長を続ける社員と、そうではない社員との差が徐々に広がっていた。

会社の成長も、人の成長も、切れ目のない挑戦と変革なくしてありえない。常にそう考える小野は、新たな成長に向け、取締役組織の改革に着手した。5人の取締役と各部門の責任者が出席する定例会議は、事業の現状報告や新たな施策に関する意思決定が行われる場だが、現場から上がる新しいアイデアや、さらなる高いパフォーマンスを期待する顧客の声に対応しきれずにいた。その状況に業を煮やした小野が、再び鉄槌を振り下ろす。

従来の支店制度を廃止、全社員がエリアに関わらず仕事を受けられる、プロジェクト型組織に刷新。さらに、従来の役員組織を解体、新たに小野(CEO)、杉浦CDO(Chief Digital Officer)、渡邊CHO(Chief Human Officer)の3人体制に改編し、組織全体の意思決定を高速化させた。

会社の基盤を揺るがす大改革が遂行されたにもかかわらず、社員の反応はクールだった。

「以前からフラットな意識で仕事をしてきたから、組織が変わっても仕事のやり方はほとんど変わりませんでした。若手の社員たちも『また組織図がスッキリしたな』という印象を受けたくらいじゃないでしょうか」と鈴木悠介(営業本部 統括)は話す。

組織構造のイメージ図

オノコム組織モデルのイメージ
(図:左)情報や人的リソースが分断され、組織と個人のポテンシャルに不要な制約が生じていた。
(図:右)プロジェクトごとに最適なリソースを割り当て、現場の裁量を拡大。同時に、デジタルと人的なネットワークを強化することで、情報を共有し、リスクを管理し、創造力を引き出せる環境を確保した。

「以前の組織だと、仕事をお願いしたい社員のスケジュールが空いていても、所属先の支店長が多忙だとアサインしづらいと感じていました。組織再編で、それが取り払われたので、デザインセンターとしては非常にやりやすくなりましたね。地方にいながら東京の仕事もできますし、誰とでも組めるので最適なチーム編成ができるようになりました」幸克洋(デザインセンター センター長)。

組織再編により、今まで以上に各担当者への権限移譲が進み、意思決定が早まり、オノコムの成長スピードは爆速化。誰も見たことのない新たなステージへ、境界を越えていく。

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