世界から貧困をなくしたいロランドは、<br>1回の握手でオノコム入社を決めた。
Matus Roland インタビュー<前編>

世界から貧困をなくしたいロランドは、
1回の握手でオノコム入社を決めた。

世界から貧困をなくしたい」と、ロランドは、夢を語る。

ハンガリー出身のロランドは、父親の影響で小さい頃から社長になりたいと考えていた。社長になるには経済力の強い国で学ぶべきと考え、2000年に名古屋大学経済学部へ留学。同大学大学院国際開発研究科へ進んだことが、後のロランドの人生を変えた。

「研究室の岡田先生と一緒に国際協力プロジェクトに参加する中で、私は世界の意味がわからなくなりました。なぜ、フェラーリを何台も所有する大金持ちがいる一方で、日々の食事にさえ困る子どもたちがこれほどいるのか?何か、私にできることはないのか」。

大学院で学びながら国連のプロジェクトに参加、博士課程修了後も日本に残り、講師として教鞭を取った。その傍らボランティア活動の資金づくりのために投資した暗号通貨が高騰、その収入を元手にボランティアグループECCL(Education Can Change Lives)を立ち上げ、子どもたちの教育を支援する活動を始めた。

ECCL(Education Can Change Lives)  外部サイト

ロランドのボランティア活動の様子
オノコム入社前の2017年4月。カンボジアの最も貧しいとされる5つのコミュニティで手作業による井戸を掘り、600人以上の生徒に文房具や衣類を配布。また、3つの学校で外壁や屋根の修理を行った。

大学での講師の仕事は、外国籍という理不尽な理由で正規雇用の道が閉ざされており、いつ職を失うかわからない立場に置かれていた。日本で家族を持ったロランドは、安定した仕事を求めてハローワークへ出かけ、そこでオノコムの求人と出会う。

「私の中で建築会社は、北野武の映画に出てくるガラの悪い仕事というイメージがありました。ところが、面接で若手社員たちと話してみたら、すごく印象が良かったんです。そして、達朗社長と初めてお会いして握手した瞬間『ここで働こう』と決めました。言葉では説明できませんが、この人なら間違いないと確信したんです。ただ、私にはライフワークにしているECCLがあるので、『入社後もECCLを続けることが、私の入社条件です』と、今思えば失礼な条件を出させてもらいました。すると、達朗社長は『我々も社会貢献活動をやりたいと考えていたので、ちょうど良かった』と、満面の笑顔で受け入れてくれたのです」

オノコムの旗を掲げるOOCOMEボランティアチーム
オノコムとしての現地ボランティア活動。陣頭指揮を執るのはもちろんロランド。

2018年2月に入社したロランドは、日本での研修を終えて、ONOCOM Philippines Inc.のゼネラルマネージャーに就任した。ボロボロの雑居ビルの1室にあるオフィスを訪れると、楽しそうに働く現地社員3人が待っていた。オフィスのチェアに腰掛けたとき、ロランドの胸は踊った。

「見知らぬ土地で会社を立ち上げ、社会貢献もできる、この魅力的なチャレンジを前にワクワクが止まりませんでした

ハンガリーから日本、そしてフィリピンへ、国境を超えたロランドの新たな冒険が幕を開けた。 

<後編>「どうすれば建築は人の役に立てるのか、 ロランドは国境を超えて問い続ける。」

Matus Roland (マトゥス・ロランド)

プロフィール

Matus Roland (マトゥス・ロランド)

2018年入社。ONOCOM Philippines Inc.ゼネラルマネージャー

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