ときは令和、場所はかつて三河吉田藩の藩庁が置かれた愛知県豊橋市の一角、志高き若者が改革に向けて立ち上がった。オノコム社内でいったい何が起きたのか。
近年オノコムは、様々な改革に高速で取り組み、驚異的なスピードで事業を成長させてきた。その成長が速すぎたことが原因となり、社内に小さな軋みが生じ始めていた。

その軋みを察知したのは入社10年超の中堅社員たちだった。彼らは「このままでは会社の成長が鈍化しかねない」と危機感を抱いた。
中山裕之(工事本部:入社15年目): 「会社の成長に人材育成が追いついていない。我々の頃は2、3年目で仕事を任されたけど、今の若手は“働き方改革”の世代だからなのか倍の時間をかけても育ったとは言い難い。そろそろ本気で人材育成とか、効率化を考えないとやばいんじゃないか」
岸田政樹(営業本部:入社11年目): 「うちの会社には、社員に思い切って仕事を任せる文化が根付いていますよね。 そのおかげで、みんなが自分の得意や個性を活かしてイキイキと働けていると感じます。 一方で、新しく入ってきたメンバーの中には、何から動けばいいのか迷って、最初の一歩を踏み出しづらい人もいるのかなと。 だからこそ、この“任せる文化”を次のフェーズに進めるために、私たち中堅世代が新人の成長をもう一歩サポートしていくことが大事だと考えているんです。」
米澤悦子(VDC推進室:入社13年目): 「マニュアルさえあれば人材育成が進む、というほど単純な話ではないですよね。 大事なのは、マニュアルの目的を理解したうえで、その先をどう自分なりにアレンジするかで、それぞれの個性が表れてくることだと思っています。 ただ若手からすると、教わる先輩ごとにスタイルが違っていて、『さっきと少し違うかも?』と戸惑う場面もあるのかなと感じていて。 だからこそ、共通の“軸”になるマニュアルをきちんと明確にしておけば、先輩方がどこをどうアレンジしているのかが見えやすくなり、同時に自分ならどう工夫するかも考えやすくなるはずですよね。」

どうすれば後輩たちに「なければつくる」の自律的スピリットを引き継げるのか。中山、米澤、岸田を始め中堅世代は、試行錯誤しながら人材の育成方針や新人たちが個性を発揮できる仕組みづくりを始めようとしている。
岸田: 「うちは好きなものを持っている人が多いですよね。私はものづくりが好きだからアストンのプロジェクトに携われている今は、毎日が本当に楽しい。“好き”を仕事にできる良さを活かしつつ、どう組織化すればいいのか。営業本部のメンバーもすごく悩んでいます」
中山: 「工事本部では、3年前から同世代の中堅あたりが『なんとかしなくちゃ』って動き始めて、工事本部全体にその動きが広がってきた感じ。みんなで集まって話し合う機会が増えてきた」
岸田: 「営業本部も集まる機会が増えて、いろいろな意見が出たので、この前、渡邊社長に相談したら『本格的に動いていい』とお墨付きをいただきました。今後は改革に向けた具体的な動きを始めたいと思っています」
オノコムの真の強さはここにある。カリスマ的なトップや異能のメンバーだけではなく、現場を支えるメンバー一人ひとりが「会社を良くしたい」と真剣に考え、自発的に声を上げ、改革を主導して全社員のベクトルを合わせ、1+1=10の力を導き出すのだ。
中堅社員から火の手が上がった「豊橋の変」は、組織を強靭化し、オノコムの成長速度をブーストするに違いない。

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